夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.3 Feminism - 概論

3つ目はFeminism, Feminist movement概論です。

 

ここでは、以下のポイントを書こうと思います。

1.Feminismはそもそも何?

2.実際のdebateでの運用

 

1.Feminismはそもそも何?

  (うまい書き方が分からんかったんで、昔のマターファイル貼り付けました)

 

<基本情報>

性差別を廃止し,抑圧されていた女性の権利を拡張しようとする思想・運動、性差別に反対し女性の解放を主張する思想・運動などの総称。男女同権運動との関わりが深い。

フェミニズムは、近年、リベラル・フェミニズムと、ラディカル・フェミニズムとが対立している。フェミニズムの思想は多様であり、一本の思想と考えることはできない。

 

良くFeminismが目の敵にするものは

(A)Patriarchy(家父長制、男性優位な社会構造のこと)

(B)Misogyny(女性蔑視、女性嫌悪

の2つですね。この単語はよくMinority Debateで出てくるので、使うと便利だよ!

 

<波の種類>

 

(1)第一波 (Acquisition of Legal right)

18世紀から20世紀初頭の、近代国家における投票権(Voting right)参政権(political participation)のほか就労の権利(working right)財産権(property right)などの法的な権利(Legal right)の獲得にかかわる闘争を指す。

 

(2)第二波(Acquisition of Civil right)

20世紀初頭から1970年代ぐらいにアメリカを主にしておこった運動で単なる働く権利ではなく職場における平等、男子有名大学などへの入学の権利、中絶合法化、ポジティブ・アクションなど市民権(Civil right)運動の一環として行われた女権運動を指す。

一部の識者はこの運動を持ってフェミニズムの役割は終了、以後の第三波には批判的な見解を示すものがいる。逆に第三波はこれら批判をバックラッシュとして批判している。

 

(3)第三波

1970年以降のフェミニズムで様様な思想が存在するため一括りに述べがたい側面がある。

一般的な傾向としては、法あるいは制度上の明確な差別が徐々に撤廃されるようになった結果、そうした観点からは見えづらい様々な問題が議論の俎上にあげられるようになったと言える。かつてのフェミニズムが白人中流階級の女性の価値観を中心として展開していたことに対する批判から、人種や民族、性的指向、階級などの要素を考慮し、一枚岩ではない多様な立場にある女性たちの経験を反映させようとする動きが加速した。男女の真の平等が達成されるためには社会のジェンダー観、つまり社会的、文化的に構築される性が改革されなければならないとの主張などが見られたのもこのときである。

 

<フェミニズムの種類>

 

リベラル・フェミニズム

1970年代に広まり、主流派となったフェミニズム。一般に個人主義的・自由主義的傾向を持つ。Debateで一番supportされるフェミニズムはこれ。

男女平等は法的手段を通して実現可能で、集団としての男性と闘う必要はないと主張する。ジェンダー・ステレオタイプ、女性蔑視のほか、女性の仕事に対する低賃金(Gender pay gap)、妊娠中絶に関する制限(abortion right)などを男女不平等の原因と考える。

 

マルクス主義フェミニズム

資本主義が女性を抑圧する原因だと考える。資本制的生産様式では男女不平等は決定しているとみなし、女性を解放する方法として資本主義の解体に焦点を合わせる。

 

ラディカル・フェミニズム

1970年代に米国で誕生。公的領域のみならず家庭や男女の関係までも含む私的領域まで急進的な姿勢で問い直すことを主とする。ポルノグラフィーに対する法的規制運動における思想的支柱。

ラディカル・フェミニストは、ポルノグラフィに出演した女性の被害例(身体的・精神的暴力を伴う撮影など)や、ポルノグラフィが男性による性犯罪・ドメスティックバイオレンスセクシャルハラスメントを助長するとした強力効果論を挙げ、またポルノグラフィの存在を社会的に容認することは女性蔑視を再生産するものであり、女性解放の障害になっていると主張して、厳罰を伴う法的規制を求めている。

 

レズビアンフェミニズム

フェミニストには女性同性愛者であることを公表する者が多く、男性憎悪を基調にしたレズビアンフェミニズムや、男性排除の女性だけの共同体を構築しようとするレズビアン・セパレーティズムなどがあり、アメリカで盛んである。ラディカル・フェミニズム創始者の一人で『新しい女性の創造』(大和書房 1970年)を著したベティ・フリーダンは「レズビアンこそ最高の性である」と述べている。

特徴として、男性を激しく憎悪し、男女の婚姻や事実婚にすら反対したり、男女の性交自体が「男による女性支配」であると批判する。アメリカの男性たちの中には(実際にそんな人がいるのかは別として)、離婚時の民事訴訟で不利になるリスクやDV批判を恐れて、セックスの際には敢えて身体を女性の下位に置く者が存在するという。

 

ウーマン・リブ

1960年代後半にアメリカ合衆国で起こり、その後世界的に広がった女性解放運動のことをいう。フェミニズム及びジェンダーの原点ともいわれ、19世紀後半から20世紀前半にかけて起こった女性の参政権運動を第一波フェミニズムウーマン・リブを第二波フェミニズムと呼ぶこともある。

この運動の発端となったアメリカでは、ベトナム反戦運動公民権運動に連動する形で、性による役割分担に不満を持った高学歴主婦や女子学生を中心に「男女は社会的には対等・平等であって、生まれつきの肌の色や性別による差別や区別の壁を取り払うべきだ」という考えのもとで開始され、1979年、国連総会において女子差別撤廃条約が採択されるなどその後の男女平等社会の推進に大きく貢献した。

日本でも1970年11月14日に第一回ウーマンリブ大会が東京都渋谷区で開催され、男女雇用機会均等法の制定に大きな役割を果たすなどした。

 

第一次世界大戦、そして第二次世界大戦中に、戦争が引き起こした人手不足は女性の積極的労働参加を促し、「女性も男性と同じ仕事ができる」という、仕事における自信をもたらした。この女性の社会的自立が、のちのウーマンリブ運動の気運を高めたといえる。

 

2.実際のdebateでの運用

 

Feminist Movementをやる上で、必ず意識して欲しいpointが2つあります。

(1)Feminist MoventのMotionはpolicy motionではない!ということ。

(1)必ず「Feminist Movementが何か?」というpointを入れること。

 

何故か?実際のMotionを使ってみましょう。

THBT the feminist movement should actively promote norms of stable monogamous relationships (2013 WUDC ESL SF)

 

上のMotionはあくまで、Feminist movementが何をpromoteするかというMotionであって、stateが何かをban/allowするpolicyをimplementする訳ではありません。

Feminist movementのMotionをジャッジするとちょこちょこ"after taking proposal"とか"when xxx is banned"と聞きますが、これは間違ってます。Feminist movementはpolicyをimplementすることはできないからです。

Feminist Movementってのは(残念ながら)社会的にはまだ知名度/影響力の低い団体であり、とても政治家に法律を成立させることができるような団体ではないです。

なので言い方としてはAPというより、Feminist movement prefers a world where there is a strong norms of stable monogamous relationship, b/c for three reason...の方が正しいでしょう。

 

また、ジャッジをしているとちょこちょこ「feminist movementが何か?」というpointを立てずに、誰かへのharmを言って帰る人がいます。絶対にやめてください笑

このMotionはただのbenefit/harmのdebateではなく、Feminist Movementにとって何がいいかというdebateです。

極端な話を言えば、「男性の賃金が下がる!」ってharmを立ててもFMからしたら「いや知らんわ、勝手に下がっとれや」って話なんですよ。Feminist Movementのvalue, interestが何かってのは必ず喋りましょう。

 

では改めて、以下のMotionでGov/Oppをそれぞれ考えてみましょう。

THBT the feminist movement should actively promote norms of stable monogamous relationships (2013 WUDC ESL SF)

 

Gov:

(1)What is Feminist Movement

(2)Given the definition of Feminist Movement, why they should support stable monogamous relationship

(3)How stable monogamous relationship makes female, espacially young female better off

 

(3)のpointは女性にとって有益であるっていうpointですが、それが理由で(2)のpointが完成するので、(2)と(3)は一緒にしてもいいかもしれません。ただ、(1)は必ずどっかで喋ってください

 

Opp:

(1)What is Feminist Movement

(2)Given the definition of Feminist Movement, why they should not promote norm of stable monogamous relationship

(3)How norm of stable monogamous relationship makes female, espacially young female worse off

 

(1)の話は、Govがきちんと話していたらOppからいう必要はありません。しかし、Govが話していなかったらきちんとFeminist Movementが何か?というpointは話しましょう。

 

また、これは覚えといて便利と思いますが、Feminist Movement Debateをやる上で、「人々の心理的な差別」っていうpointは意識するといいと思います。第三波フェミニズムでも重要視された観点です。

現実の世界でもそうですが、多くの女性への差別は法律や制度に基づくっていうよりは、人々の差別的な心理から来ています。これをmotionによってどう変えるかってのは意識するといいかと思います。

また、movementが成功するには、周りからのsupportが必要です。周りの普通の女性、男性からsupportが増える/減るってのはよく出るargumentなので、覚えておくといいかと思います。

 

<参考>

ネットで知っているfeminist movementの動画はこれだけなのですが、分かりやすいし、音源も綺麗なので、聞いてみるといいと思います。

 

THBT the feminist movement should oppose military interventions that claim to further women's rights.

というMotionなのですが、優勝したCOのチームは「みんなに良さげに聞こえるmilitary interventionにopposeすることで、FMが周りからsupportされなくなる」というargumentをextentionとしてうまく出しています。MOだけ聞けばわかると思うので、MOを是非聞いてみてください。

あとはまぁ暇ならPM、LO、DPMまで聞けばいいかなと。

EUDC 2014 - Open Final - YouTube