夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.5 Politics- ケース例 "THW give more votes to the poor"

政治Motionの1個目はTHW give more votes to the poorです。

 

話す前に2つほど、注意点があります。

1つ目に、このMotionはvoteをBan/allowするMotionではなく、貧困層のPolitical Powerがcomparatively increaseし、RichのPolitical Powerがcomparatively decreaseするMotionです。

この"比較的"という考え方はどのDebateでも重要ですが、それはあらかた喋った後に追記しようと思います。

2つ目に、このモーションのベースにある「投票行動」については、つまりMotionのpracticalなeffectについては、国によってだいぶ異なると思います。基本的に下の分析やillustは所得の格差がひどく、かつ貧困層投票率が低いアメリカをなんとなく頭に置いてあります。

 

Govから話して行くと

 

(1)How democracy should be.

(2)Regarding the principle of democracy, why poor should get more vote.

(3)How by this policy, life of the poor will be better off.

 

(1)How democracy should be.

(1)のPointを作った理由なのですが、このMotionではFeminist Movementのように特定のIdeologyを持つアクターがいるわけではありません。しかしPrincipleを作る上では必ず「こうあるべき」と言う原則があります。Vote→選挙なので、選挙の存在理由である民主主義の「こうあるべき」という原則を話すべきでしょう。

概論でも書きましたが、民主主義は市民全員が自分たちの意思を元に政治家を選び、自分たちの生活をコントロールする仕組みです。市民全員の声を聞くために、平等に政治的な権利を与えるべき(Equal Level of political right should be given to every citizen)だということを言いましょう。

 

(2)Regarding the principle of democracy, why poor should get more vote.

 (1)のargumentを踏まえて、S.Q.の「一人一票」では平等に権利が与えられていないということを言いましょう。一人一票は、投票以外に意志を政治家に訴える方法がなければ平等ですが、現実は当然そうではありません。

富裕層は企業献金を含むロビイング(Lobbying)行うことによって、投票以外の方法で政治家に自分たちの意見を聞いてもらうことができます。特に企業献金は政治家の選挙キャンペーンや自分の政界での影響力を担保するために重要な要素で、これによって富裕層の企業献金はかなり強いincentiveになります。

また富裕層は経団連などの団体活動を通して政治家とのコネクションを作ることで協力体制を築くことによって自分たちの意見を通すことをより容易にします。

つまり、富裕層は投票以外にPolitical willをReflectする効果的な方法があるのです。

 

これに対して、貧困層は所得もなければロビイングをするような団体も簡単に作れません。企業の社長とかはロビイング専門家を雇って/育成して効果的なロビイングができますが、貧困層一人一人は日々の食い扶持を繋ぐのに忙しいのでそんなことをやる暇もありません。マックで一日14時間働いて子どもが2人いたら、とてもロビイングはできないでしょう。

 

これを踏まえて、投票以外に自分のPolitical WillをReflectする方法がない、不利な立場に置かれているPoorは一人複数票持つことによって、Richと同じレベルの影響力、Political Powerを持つことができて、これによってPolitical RightがpoorとRichでEqualになると言いましょう。

ここで重要なのは、GovはPoorに良い生活を送ってほしいというのが一番重要なGoalではないということです。PoorがRichとEqualなPolitical Right, Political Powerをobtainし、もらえるべきbenefitをもらえるというのが重要です。

これについては以下の2つの記事が現状を理解するのにとても役に立つと思うので、是非呼んでください!

 

貧困層が投票に行かない理由 大統領選に垣間見える米国の深刻な経済格差 | THE PAGE(ザ・ページ)

 

CNN.co.jp : 低所得層が投票しない理由 米選挙を考える - (1/4)

 

(3)How by this policy, life of the poor will be better off.

 このPointで言いたいのは「貧困層がより多くの投票権を持つ→政治家が貧困層からより多くの票を集めるために、Poor Friendlyな政策などを増やす→貧困層がbenefitを受ける」という流れになりますが、このbenefitの中身はかなり難しいです。

理由として、Poorのbenefitが一様ではなく、かなりバラけるからです。

 

経済的な観点だけを見れば、アメリカではPoorは民主党(Democratic Party)に投票するでしょう。オバマケアなどの福祉政策のように、DemocratsはWelfareの拡大や富裕層への課税を通して、共和党(Republican Party)よりも貧困層を守るからです。それに対してRepublicanは富裕層の減税、福祉の縮小など貧困層に厳しい政策を課していきます。

 

しかし、では全ての貧困層がDemocratsに投票するかというと違います。トランプに入れたラストベルト(Rust belt)の貧困の白人層のように、民主党政権では自分たちの生活が改善されなかったので、トランプに希望を託した人もいます。

またRepublicanはキリスト教信者にアピールするような政策を打ち出すので、中絶(Abortion)の非合法化や同性婚(Same Sex Marriage)に反対するキリスト教信者の人々の中には、経済政策よりもキリスト教の価値観が反映された政策をPrioritizeして、貧困であっても共和党に入れる人がいます。

 

トランプ氏を大統領にした場所、ラストベルト - WSJ

 

このように、貧困層だからと言って経済政策を優先してdemocratsに入れるとは限らないのです。ただ、一般的には貧困層民主党に入れる率が高いので、経済的にはより貧困層が優遇される生活が生まれるというargumentは建てれるでしょう。

 

これらのことを踏まえると、(3)のPointは以下のように分解できると思います。

(a)Democratsはより当選しやすくなり、Poor firendlyな政策がDietで通過しやすくなる。

(b)RepublicanもPoorにより配慮した政策を出して投票を得る必要があるため、富裕層の減税率や福祉の軽減を弱める→結果としてRepublicanが選ばれてもPoorに対してLess harmfulなPolicyが敷かれる。

 

これに対して、Oppは

(1)How democracy should be.

(2)Regarding the principle of democracy, why poor should  "not" get more vote.

(3)How by this policy, life of the rich will be worse off.

 

これは直接Pointになりませんが、この手の「貧困層に良いことするっぽいMotion」では、どうしてもOppはMoral High Groundが取りづらいです。言い換えれば、聞こえが悪いです。こういう時の対処法はだいたい2つで

(A)あいつらいいこと言ってるっぽいけど、結果としてPoor will be worse offだぞ。Counter productiveだぞ。っていう。

(B)Poor will be better offかもだけど、民主主義はPoorだけのものじゃないぞ!RichもCitizenなんだから、平等に権利が与えられるべきだ!という。

まぁ、モラハイが取られないように気をつけましょう。

 

(1)のPointはGovと全く一緒です。「民主主義では国民全員がEqualなPolitical Rightを持つべきだ!」っていうのにさすがにOpposeできないので、それはConcedeしましょう。

 

(2)ここでは、S.Q.でEqualになっているということを言いましょう。

 Govの話に対しては、そもそも貧困層は数の上で選挙では圧倒的に有利ということを言いましょう。先進国では必ず貧困層/移民のが数が多いので、概論で書いた"Tyranny of Majority"が常に発生する状況です。「一人一票」は個人間では平等かもしれませんが、PoorとRichという枠組みで見るとRichというのは数の面で圧倒的に不利なMinorityなのです。これを打破するためにLobbyingやpolitical Donationを通して自分たちのwillをReflectするのはLegitimateと言えるかと。かつ、貧困層も投票以外にOccupy wall streetに代表されるDemonstrationなどができます。

また、Govは「Political Donationのせいで政治家が金持ちの言うことしか聞かない!」と言うでしょうが、基本的にそれは起きないと言いましょう。理由として、政治家が本当に金持ちの言うことだけ聞いてたら貧困層から総スカンをくらい、次の選挙で彼らの票を逃すからです。なので政治家は貧困層にもある程度いい顔をしつつ、金持ちにも配慮をするバランスを取ることになります。結論として、許容できる範囲での影響であることを言いましょう。

かつ、上記の記事で挙げたように、貧困層が投票に行けない/限りづらく行きづらいというProblemは、alternativeがあり、Voteの数にUniqueなproblemではないと反論しましょう。投票日を日曜日に移して働いている人も行きやすいようにする、IDの取得を容易にして移民なども投票がしやすいようにするなどはOppでもできます。

 

(3)では、まぁこのMotionで貧困層にharmがあるっていうPointは思いつかないので・・・笑Richの生活が悪化するってまぁ言っときましょう。

Democratsが選ばれれば富裕層は増税の対象になりますし、Poorへのwelfareが増加する分金持ちの負担が増えます。あー悲しい!くらい言っときましょう。

 

まぁただ、これだけ喋るとGovから「金持ちの預金がちょっと減ったくらいでごちゃごちゃ言うなや大したHarmじゃないわ!日頃の飯と水道光熱費に困っとる貧困層の生活が良くなる方が大事だわ!」とキレられます。しかもぐう正論反論の余地なしです。

praのコンパリだと完全敗北オワオワリなので、あくまで、Principly Unjustなharmだと言いましょう。

とりあえずGovが富裕層は金持ってるから大丈夫!とか言い始めたら「じゃあなんで富裕層にVoteあげてるんですか〜〜wwww」「富裕層がどうでもいいなら、投票権も取り上げるんですか〜〜〜wwwwとかウザい顔してPOIなげて、多分向こうは投票権を剥奪はしないので、そこらへんを揚げ足とって

「結局Richの声も反映させたい、彼らにもその権利があるってことでしょ?自分たちの稼いだ金が必要以上に税金で取られていくのを防ぐのは正当な権利ですよね?貧困層が票を持ち過ぎたら (If poor obtain "disproportionate" political power)、金持ちは金奪われまくりですよかわいそう!彼らにも自分を守る権利がある!」って頑張って喚きましょう。

 

あれこれ読んでて気づいたかもしれませんが、政治/投票Motionは結構細かい要素が色々絡み合ってます。

人は経済政策だけで政治家には投票しませんし、正しいから投票するわけでもありません。政治家のPersonalityで決める人もいるのです。このMotionが現実になっても共和党が勝つ可能性はありえますしね。

なので、何かの事象を説明するときには「これが起きる!」ではなく、これが起きやすくなる( "XXX is more likely to happen")などの言い回しをできるようになると、より現実的な説明やillustができるかと思います。

 

追記:

直接は関係ないけど、金持ちが以下に人生で不当に得しまくってて、より叩かれるべきかってのをben woolger先生がドヤ顔してるので、まぁ良かったら見てみてください。

イントロでも言ってますが、過去数十年間、中間層の所得が増えてないってのは本当にCaptalismの失敗を表してますよね。

 

vimeo.com

 

そんな感じかな。じゃあの。