夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.0 その他 - BPはAsianと何が違うの?

こんにちは。

先週ディズニー近くのホテルで会社の研修があって、ランドとシーを満喫してきました。いやー、アフター6は良いね!スプラッシュマウンテンとかの超人気アトラクションじゃなければ5分とかで入れる!ビバアフター6。

 

んで、今回はAsianのシーズンも終わってBPのシーズンに突入するということで、BPはAsianと何が一緒で何が違うのか?というのを書こうかと思います。

これまでAsianで上手くなった部分をそのまま使えば良いところもあるし、逆に今までと同じでは勝ちにつながらないこともあります。それを意識するとBPで勝ちやすくなると思います。

 

ただここで書くことはいつも書くこと以上に、俺の価値観に基づくものです。人によっては「ほんまか?」「なんかちゃくない?」って思う人もいると思うので、「ほーん」くらいに思ってくれればなと。

 

項目は以下の通りです。

(1)BPとAsianが一緒のところ

(2)BPとAsianが違うところ

(3)BPで勝つためのTips

 

(1)BPとAsianが一緒のところ

 

BPとAsianは、構成や建てるべきアーギュメントが似てるところは多くあります。

PMは同じようにモデルを建てる必要がありますし、Motionに対してのBurdenの考え方は同じです。例を挙げると、以下のMotion

THBT Governments should actively discourage consumerist lifestyles(Oxford IV 2012 EFL SF)

では、

(a)そもそもConsumerist Lifestyleとは何か?

(b)なぜStateが特定のLife styleをdiscourageする権利があるのか?すべきなのか?(Principleの観点)

(c)なぜ数あるlifestyleの中で、consumerist lifestyleだけをdiscourageするのか?(Uniquenessの観点)

(d)なぜbanではなくDiscourageなのか?(多分Uniquenessの観点)

(e)Discourageをすると何が良くなるのか?(Practicalの観点)

 

これらの質問にきちんと答えたケースを作ることができれば、相手に勝ちやすくなりますし、ジャッジから高いスピーカーをもらうことができます。

これはBPでも大事なことなので、そのまま続けましょう。

 

(2)BPとAsianが違うところ

 

しかし、同じところ以上に違うところもたくさんあります。

どこの違いが重要なのか?というのを考えるために、形式の違いをきちんと理解しましょう。

Asianは相手が1チームしかいなく、相手に勝つことが言ってしまえば全てです。プレパが30分もある上にスピーカーが3人もいるので、ケースもきっちり立てる必要があります。かつお互いにWhip Speakerがいるので、自分たちのケースに粗があるとボコボコに叩かれます。

個人的はイメージは、Asianは「カチッとケースを立てて勝つ」のが大事だと思います。

 

それに対して、BPは以下の特徴があります。

(A)プレパが15分しかない

(B)スピーチがチームで14分しかない

(C)順位が1位から4位まである

(D)ジャッジをする時間が短い→重要!

これだけ聞くと「それは知ってるよ!」ってなるんですが、これを踏まえてプレパをするかどうかで勝率が大分変わってきます。

 

で、上記を踏まえると、以下のような考え方/戦略が重要となります。特にClosingはこの考え方が重要となります。

(A)如何に自分たちを「Intro」でアピールするかを考える。

(B)何位になりたいかを考える。

(C)プレパで、相手にどうやって勝つかを考える。

 

(A)如何に自分たちを「Intro」でアピールするかを考える。

 

プレパ15分の上で、スピーチ時間は14分しかありません。Closingに至っては、MG、MOの7分しかコンストの時間がありません。言ってしまえば、PMだけでケースを完成させろっていうのと同義です。無茶な話ですよね笑。

これらのことを踏まえると、Asianに比べて「ケースの完成度」が下がります。APのロジックやExclusivity、Impactのillustが甘くなります。これは当然ですよね。

かつ、これはジャッジをすると分かりますが、全チームのコンストが甘くなりがちな上に順位をつけるのが4チームもいます。ジャッジできる時間は変わらないので、言ってしまうと「全てのconstやRefuteをいちいち全部見て、discussionするのは無理」です。これは望ましくないことですが、大会でadjudicator prizeに選ばれるようなジャッジたちを除いて、大抵のジャッジはこの状態に陥ります。すると、いくら細かくRefuteをしたり、中身のロジックを詰めても10分間のジャッジ時間では見られません。

つまり、如何にジャッジに「あーこのチーム良いこと言ってたな」と印象付けることが大事です。

 

2年生のみなさまはBPのジャッジをし始めると分かりますが、特に同じサイドを決めるのは難しいです。その時に、「とりあえずExtentionがないから下げよう」ってのは非常に言いやすいのです。仮にここまで言わなかったとしても、目立つものがないチームに対しては、ジャッジがかける時間が減ります。

また、特にClosingで顕著ですが、同じ内容でもただ喋るのと、「ここがOpeningと違うextentionです!」って印象付けてから喋るのでは、順位が絶対に違ってきます。

なので、ただケースを作るのではなく、introでそれを明確化するようにしましょう。

 

上の例に戻りましょう。

THBT Governments should actively discourage consumerist lifestyles(Oxford IV 2012 EFL SF)

このMotionを大会の予選で出したとすると、おそらく一部の部屋ではOGが「なんとなくproblemが環境問題等でやばくて、discourageした方が世界がよくなる」みたいな話をすると思います。

このあとでClosingで"i have two extentions.~~"って急に入るとただpointを喋っただけに聞こえてしまいます。

それよりも、同じマターをこさえて"We are going to take a look at what was undiscussed in the opening half. This debate is "not" about environmental problem in general, but is about why states are legitimized to discourage certain lifestyle, and why "only","specifically", consumerist life style."

って言った方が「Motionのburdenを理解して、正しいマターを出してます!」ってジャッジにアピールができます。

 

これは最近聞いた話ですが、東南アジアの大会で、closing teamがスピーチを始める時に"How do we enter this debate?"と言うphraseをよく使うそうです。これはopening のdebateを踏まえて、自分たちのextentionをどこに位置付けるかが非常に重要だと言う良い例かと思います。

 

これは昔Titechの後輩が言ってて「あーすげぇその通りだな」と思ったのが、

BPは「如何に重たい荷物を持ち上げたか」という競技で、Asianは「如何に荷物を軽くして持ち上げたか」という競技です。

BPで一番勝ちやすい方法は「俺たちはこのMotionのburdenに果敢に挑んで、これだけ証明しました!」って言うことです。これが相手にも、同じサイドのチームにも勝ちやすくなります。

それに対してAsianは相手が1チームしかいないし、プレパ時間もあるのでmodelも凝ることができます。soft stanceにならないように、できるだけガチガチに作って相手のハームを対処したり、burdenをきちんとコントロールして相手に一番勝ちやすい方法を探します。

 

なので、Openingでもclosingでもジャッジに印象付けるために、flaming、プレゼンが超重要であると言うことを意識しましょう。

個人的には、最初の一分間で言いたいことが伝わらないチームはザコいので負けます。

 

(B)何位になりたいかを考える。

 

通常であれば、1位を狙うのが当然です。そりゃあ3点欲しいですから。しかしMotionやラウンドによってはそれが非現実的なこともあります。例えば自分たちがCOでOOにむちゃくちゃ上手いチームがいる、あるいは自分たちがOOで、かなりGov有利なMotionだった、などです。この時に普通に1位を取ろうとしても上手くいかないでしょう。

 

OOで起きうる失敗例としては、OGに頑張ってRefuteをするも結局OGのケースは残ってしまい、Refuteにかまけてしまってコンストがおろそかになり、COにコンストで2位を持ってかれる・・・ありがちですが、悔しい例ですね。

それであれば、最初から「わんちゃん1位もらえたら嬉しいけど、狙いは2位で行こう」って決めるのもありです。OGへのRefuteは必要最低限に留めておいて、コンストをまずはきちっと頑張ることです。上であげたようなBurdenをきちんと意識してコンストして、Closingにマターを残さないようにすれば最低4位は取らないでしょう。

敵は後ろにもいるのです。

 

(C)プレパでどう勝つかを考える

 

asianだと相手が1チームしかいないため、ある程度想定ができますが、BPだと4チームいるため様相がだいぶ変わります。OGがdefinitionし忘れたり、OOが想定と違うマターできたりと、状況がめまぐるしく変わるのがBPの大変で楽しいところです。

特にClosingだと前のチームのargumentによってextentionが変わるため、常に対応する必要があります。

ここでは「こうすれば良い!」って答えはありませんが、こう言う発想を持ってると勝ちやすいってのを紹介します。

1つは、bottle neckを狙っていく方法です。例えば

That families whose children perform well in school should receive bonus welfare payments(Australs 2012 QF)などのMotionで

OGが子どもの教育に熱心な親の話をして、OOが制度の悪用をするようなちょっと悪い親の話をする、と予想するとします。

この時の考え方として、「おそらくcharacterが対立して、前のチームの実力的にもparallelのまま終わるだろう。それを踏まえてextentionでなぜ両方のcharacterを踏まえても、このMotionは取るべきなのか?っていう話をしよう!」っていうプレゼンをすれば、Openingでtieだった部分を解消して上に上がることができるでしょう。

どうしてもBPはプレパ時間が短いので、Opening halfではcharacterや価値づけが曖昧なままparallelで終わってしまうことはよくあります。

これは前のdebateを予想してextentionを作る方法です。

 

もう1つは、これまたOpeningを予想して、clushさせにいくやり方です。

上と同じMotionで、OGが子どもの教育に熱心な親の話をして、OOが制度の悪用をするようなちょっと悪い親の話をする、と予想するとします。

 ここで、CGで「おそらくOOは悪そうな親の話をしてくるだろう。それ直接ぶつけに言って、「そういう悪い親だからこそ、このpolicyがあると子供にbenefitがある」ってextentionにしよう!」って発想でいくと、OOを上回ることができます。特にこの方法は同じcharacterでclushができるので、ジャッジが明確にclushをわかった上でジャッジをしてくれるので変にバイアスがかからずに勝ちやすいです。

 

読んでてわかると思いますが、BPはAsianよりはるかに「先読み/対応力」が重要になってきます。また、それがBPの楽しいところでもあります。他のチームが何を言ってくるかを予想して、そこでいかに一位を取れるかを考えてドヤ顔するのは超気持ちいので、ぜひやってみてね!

 

(3)BPで勝つためのTips

 

上記を踏まえて、BPで勝ちやすくなるためにやってほしいことを書きます。

 

Opening:

まぁ実は特に書くことはない笑いつも通りやりましょう。Openingは突飛なことや「俺の考えた神argument」を話すよりも、上記のようなburdenを考えて喋った方が勝ちやすいです。抜け漏れがないようにして、Closing Teamにマターを残さないようにしましょう。

 

Closing: 

Closingに入ったら、多くの人は「あれこれbudenとかcharacterとか考えて、Openingで出なかったmatterを喋ろう」と考えると思います。

これは正しいのですが、これだと上に書いた「ただextentionを喋ってジャッジの印象に残らないチーム」になってしまいます。特にBPではclosingに入る前に28分もspeechがあって、ジャッジの頭の中は結構すでにいっぱいです笑。ここで続けて同じテンションで喋っても、聞き流される可能性があります。これにならないように、特にmemberは最初の1分間に超絶こだわってください。

最初の1分間で自分たちのextentionは何か、Openingと何が違うのか、なぜOpeningより大事なのか、まで言えるようにしてください。

これをできるようになるには、二人でプレパ中に「私たちのextentionは、一言でいうと何?」って質問をお互いにしてください。これに答えられないってことは自分たちのextentionが何か本質を分かってないですし、ジャッジにも絶対に伝えられません。なんなら最初の1分で勝負が決まる、くらいに思ってプレパを進めてください。

 

これをやる上では色々方法はあると思いますが、よく使われる、ジャッジに印象付けるのに効果的なやり方は"What is xxx?"、"This debate is about xxx"などのphraseかなと思います。

上記のMotion

THBT Governments should actively discourage consumerist lifestyles(Oxford IV 2012 EFL SF)

であれば(上に書いたけど)what is consumerist lifestyle?っていうだけでも「vagueなよー分からん話じゃなくて、このdebateのことについて話してます!」ってジャッジに強く印象付けられます。

あとは"This debate is "not " about banning certain lifestyle. We are okay with some people leading a consumerist lifestyle, but we want general population to be "discouraged". That's what this debate is about"っていうようなphraseもジャッジに「私たちはちゃんとdebateのcoreが分かってますよ!」って印象付けることができます。

 

またこれを使うと、多少前とマターが被っていてもframingによって上に来ることができることがあります。

多少analysisを付け足してimpactを盛っただけでも、このdebateのburdenを完璧に満たしてます!ってframingすることによってジャッジに「このチームのがマターは似てるところがあっても、より良いmotionへの答え方をしていた」と上げてもらえることがあります。

 

以上かな。BPはプレパ時間が短いのもあるけど、経験がかなり重要になるので、きっと1年目よりは楽しくなっているかと思います。ぜひBPを楽しんでね!

 

じゃあの。