夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.2 Freedom of Expression - ケース例"THBT the media should not report on the mental illness of criminals"

今回はよく大会で出るモーションの1つである

 

THBT the media should not report on the mental illness of criminals

 

について書こうと思います。

 

ここではGov/Oppそれぞれのケースを書こうと思いますが、その中で

"Media"はどういうもので、どういうcharacterを持つか?

という分析は他のdebateでもよく使われるので、ぜひ読んでってください。

 

GovのArgument

 

Motionに"should not"と書いてあるとき、そして主体が書いてないとき、GovのArgumentは誰を主体とするかでargumentがだいぶ変わってきます。

Stateを主体とするのであれば、政府の立場としてMediaのRightをRestrictするStanceで、argumentとしては

"Why state should limit the right of free speech/freedom of broadcasting of Media corporation"となるでしょう。

Right of Free speechとprivacy/harm to others(criminal)のTrade offの話をしつつ、Mediaにはその権利はないという方向でargumentを立てます。

 

それに対して主体をMediaとする場合は、国によって禁止されるわけではないので、「自主規制をする」方向でargumentを建てます。

理由としては(適当だけど)Role of Mediaの観点からmental illnessを報道することはそぐわない、とか、あるいはmedia corporationの存続と発展にとって収益はとても大事で、この報道は人々の反感を買いまくってみんながチャンネルを変える→収益ガタ落ち!だからやるべきではない、なんて感じになります。

 

多くの人はstateの観点からargumentを立てると思いますが、あくまでActorが誰なのか?ってのはきちんとチームで決めておきましょう。

今回は主体がStateの想定のもと、進めて行きます。

 

Gov 

(1)Why it is legitimate for state to limit the broadcasting right of media corporation, from broadcasting mental illness of criminal

(2)Why repoting on the mental illness of criminal worsen/exacerbate/deteriorate/entrench discrimination against mentally ill person

(3)Why prohibition of reporting on the mental illness of criminal lessen the discrimination against mentally ill person

 

(1)Why it is legitimate for state to limit the broadcasting right of media corporation, from broadcasting mental illness of criminal

 

報道機関、メディアは「表現の自由」、「報道の自由」を行使することによって収益をあげる機関です。

国内であればNHK、フジテレビ、読売新聞、朝日新聞、海外で言えばイギリスのBBCアメリカで言えばnew york times、washington posts、CNNなどですね。

彼らは事実を元に分析やコメントを加えて、世の中にそれを知らせることを目的としています。これらの情報によって国民が色々なことを考慮、判断や投票をするため、「報道の自由」は国民の「知る権利(right to know)」を支える上でもとても重要です。right to knowは投票、ひいては民主主義の根幹でもあります。

 

しかし、報道の自由にも制限が発生します。

ディベートで大きく2つ争われるのは、(A)プライバシー(B)harm to othersに該当するもの、かと思います。

例として、政治家が次の政策について、家で他の政治家とひそひそ話している時に、家に侵入して聞いたり盗聴器を仕掛けて聞く(Wiretapping)ことは許されていません。その情報を報道したら罰せられます。

これは、一般人と同じく政治家にもプライバシーが存在するからです。

このプライバシーと報道の自由は密接に絡み合っているので、バランスを取る必要があります。

 

犯罪の実名報道の基準とは?名誉権とプライバシー権との関係を解説! | 弁護士相談Cafe

 

もう1つは、メディアの(偏向)報道による、社会の偏見の増長です。今回はとりあえずこちらをargumentとします。

メディアが犯罪を、あたかも精神障害が原因だったように描くと、見ている人々は「精神障害者は犯罪を犯す、やばい奴らだ」と間違って考えてしまいます。

つまり間接的にではあれど、メディアの報道によって差別が引き起こされてしまうので、報道の権利を制限しようというのがargumentになるでしょう。間接的ですが、harm to othersが一番パッケージとしては近いかなと。

言い方としては

"broadcasting on metal illess of criminal, factually incite others to discriminate mentally ill person"

"that specific action of broadcasting on mental illness, leads to increase on discrimination"

とかかな。 

 

(2)Why repoting on the mental illness of criminal worsen/exacerbate/deteriorate/entrench discrimination against mentally ill person

 

単語いっぱい書いてあるけど、どれも「悪化する」って意味です。debateの動画とかでちょこちょこ出てくるので、覚えておいて損はないかと。 

単語覚えたら、練習で使ってドヤ顔しようね!

 

まぁ上に書いたように、メディア報道によって精神障害者へのイメージ悪化がGovの要約となるんですが、メディアが報道→人々が偏見ってだけではジャッジは取ってくれません。ここで意識して欲しいのは、メディアは何を目的としていて、「どういう風に報道するのか?」です。

 

Mediaは他の会社と同じく、Profit seekerです(BBCNHKは除きます)。

彼らの収益の基本的な上げ方は、視聴率(ratings)をあげることです。視聴率が高い番組ほど広告収入(advertisement revenue)が多く入るので、テレビは多くの人に見て欲しいわけです。

しかし今のテレビを見てもわかるように派手なニュースはどの局も報道します。

そこで差をつけるために、できるだけSensationalに報道します。

ディベーター的にはロジックガチガチで正しい報道をして欲しいですが、見てるのはあくまで一般人です。細かい話よりも分かりやすい、派手な話を好みがちです。すると「精神障害が・・・制御できないやばい・・・心の闇・・・」「家にオタクが見るアニメとフィギュアがありました!オタクは引きこもりで社会とのコミュニケーションができない、常に被害者意識にまみれている!」←死ね日本のテレビ(^^)みたいな描写になってしまうわけです。障害者はもともと偏見をもたれてしまっているので、悪い方向に描きやすいんですね。で、叩きがエスカレートしてしまうわけです。

 

ただし、ここで気をつけて欲しいのは「これがなんでUniqueに悪いか?」です。っていうのは、別にテレビ報道なくても残念ながら精神障害者はS.Q.で偏見を持たれてしまっているからです。

 歴史的にも、障害者は一般的な学校に通うことができなかったり、仕事はできるのに「気持ち悪いから」という理由で雇われないこともありましたし、今でも差別は残っています。

バリアフリーや障害者差別禁止法、企業が障害者雇用枠を準備してを障害者雇用を始めたのもそう昔のことじゃありません。財政基盤が弱い地方の駅では、バリアフリーは未だに全然進んでいません。今日ずっと鼻血止まらないんだけど・・・

 

なので、generalに差別!ってargument建てちゃうとOppから「S.Q.とMutually exclusiveじゃなくね?」って言われてしまうので、ここでちゃんと言って欲しいのは

「気持ち悪い」「良く分からない」人から「危ない人」って意識になってしまうことです。犯罪者は自分に害を及ぼすかもしれない危険な人って認識は、より一般人を障害者から遠ざけます。

話すことを避け、近寄ることを避け、挙句には「会社の他の従業員が危ない思いをするから、適当に理由をつけて不採用/クビにしよう」「もっと障害者が隔離される世界になればいいのに・・・」「危険な奴らをボコボコにして、差別して何が悪い?悪いのは向こうだ」なんてdiscriminationが増えることがharmと言えるでしょう。

 

ここでさらにargumentを追加するなら、その差別の結果、普通の人々にもより危害が及ぶって話は建てれるでしょう。

障害者がより差別される社会になれば、障害者の方も「なんだよ頑張って生きてるのに、嫌な思いさせやがって。苦しめばいい!」って一般人に対して攻撃的になったり、助けが必要な時に助けないこと状況も生まれてしまうでしょう。

結果として、Govではmentally ill personだけではなく、non mentally ill personに対してもharmを落とせます。これでmentally ill personが秋葉原事件のように犯罪をしたらまた一般人が障害者のことを嫌いになって差別が加速して・・・ってvicious cycleが発生してしまいます。これとかextentionで使えそうじゃない?OGがmentally ill personのharm話したらCGで出てきて「non mentally ill personへのharm話しまーす」って言えばとりあえず被んないし!

このargumentは差別が発生するdebate(black/hispanic, indegineous group)ではどれでも適用できそうだから、ぜひパクってドヤ顔してね^^

 

精神障害者による犯罪は少ない 報道で誤ったイメージが流布│NEWSポストセブン

なぜ、「障害者差別禁止法」が必要なのか?考えてみました

なぜ、アメリカでは障害者を「弱者」と呼ばないのか?

 

記事多く貼ってあるけど、読むとだいぶイメージも湧くし、知識もつくと思います。是非読んで見てね!

 

(3)Why prohibition of reporting on the mental illness of criminal lessen the discrimination against mentally ill person

 

特に言うことはない。上をひっくり返すだけです。

まぁ強いて言えば、上手い人達が良くやるconcessionをphraseとして覚えても良いかなと思います。

 

上にも書いたように、A.P.でも絶対に差別は残ります。これを踏まえて自分たちはきちんとdebateを分かっていて、現実的なケースを建ててますよって見せるために変化をちゃんと言いましょう。phraseとしては

"On proposition, we concede we can't eliminate all the discrimination against metal illness. We agree with that. What we do argue however, is that we can definitely decrease discrimination against metal illness, and harm to non mentally ill person assossiated with it. And that is the good things."

的なことを言うと、Oppがrefuteで"A.P.でも残る!problem solveしない!"って言ってきてもちゃんと返せます。

 

Opp

 

(1)Why it is illegitimate for state to limit the broadcasting right of media corporation, from broadcasting mental illness of criminal

(2)Why repoting on the mental illness of criminal prevents discrimination against mentally ill person

(3)Why prohibition of reporting on the mental illness of criminal worsen the discrimination against mentally ill person

 

(1)Why it is illegitimate for state to limit the broadcasting right of media corporation, from broadcasting mental illness of criminal

 

上のGovの話とclushしますが、right of broadcasting、right to knowが重要であると言いましょう。ここでは、精神障害者がどう言う生活を送っているか、なぜ犯罪に走ってしまうのかを市民がきちんと知ることで、

(A)どういう対策を取るべきか

(B)何か法律を設けた方がいいのか

(C)一般人はどういう対応をすれば彼らの犯罪の原因を取り除くことができるのか

などを議論することができます。

かつ、Govのargumentはharm to others的な路線でくると思われるので、criminalのmental illnessについての報道をしても障害者への差別は増えない、むしろ差別が減るからそのprincipleは立たないと言いましょう。phraseとしては

"Proposition's principle is contingent on the practical idea, that broadcasting about mental illness of criminal lead to increase of discrimination. We disagree. We argue that rather, that broadcasting lead to decrease of discrimination. Their principle don't stand.的なものかと。良くこのprinciple argumentがpracticalが建つかに依存する時の言い方は"contingent upon"、"based on"ってphraseを良く使うので、覚えて損はないかと。

 

(2)Why repoting on the mental illness of criminal prevents discrimination against mentally ill person

 

上記で書いたように、報道によって議論が起きて対策が取られるってことを言いましょう。ここは、Govのcharacterとclushします。

Gov的には「普通の市民は1つの事件に対して真面目に議論をすることは少ない。選挙の時ならまだしも、普通は仕事や家事が忙しくて気もそこまで回らん。雰囲気的に「あー精神障害者は怖いな〜」って思って終わりだ。」

Opp的には「いやいや、秋葉原の事件はかなり話題になったし、人々が残念ながら身の危険を感じることだ。対策をきちんと考えて安全を望むだろう。」

 

またメディアのcharacterも別れます。Gov側はメディアはセンセショーナルに報道し、とにかく精緻な内容よりも目を引く報道を!ってやります。

それにたいしてOppは「そう言うメディアもあるが、長い時間をかけてドキュメンタリーを報道したりする局もある。またどこの局もセンセーショナルに報道してたら差がつかない。あえて分析を重ねて、深掘りするメディアもある。実際に秋葉原の銃乱射事件は、精神障害だけのせいではない。周りからの差別意識、諸々が絡み合った結果と言う報告もある。」とまぁあれこれ言いましょう。これによって人々が「犯罪を止めるには、差別を減らす必要がある」と議論でもしてくれれば儲けもんです。

 

(3)Why prohibition of reporting on the mental illness of criminal worsen the discrimination against mentally ill person

 

そろそろ書くの疲れてきたな・・・まぁ上を素直にひっくり返しましょう。

ただOppの戦略として、praで絶対に勝つ!以外にも発想を持っておくことは大事です。

 

上のpracitcalで勝ってright to know、right of broadcastingでも勝てれば完璧ですが、実際にpracticalで勝てる保証はありません。

特にこのbroadcast系のMotionは、S.Q.ですでに差別がある上に、discriminationでもclushするので、ジャッジからするとありがちなのが

「みんなあれこれ喋ってるけど、A.P.とS.Q.のdiscriminationの違い分からぬ〜〜ふぇぇ〜〜」

「う〜ん、分かんないから全員4位w!」

なんてなりかねません。

なので最悪持っていき方としては、pracitcalでdiscriminationをtie/水かけにまで持っていって、 principleで"とりあえず、right to knowは重要だし、banする理由はないよね?向こうpraで勝ってないし、principle残るでしょ!"ってやると勝てるかなと。

 

ちょっと前のBP/Asianの違いでも書きましたが、限られた時間で可能な限り順位を上に持っていくためには、全部勝つ!ではなく、「どこでなら勝てるか?」「一番楽に勝てるのはどこか?」って考えるのが大事です。全部が両サイドにフェアなMotionじゃないんでね。ずるいやり方を考えておきましょう^^

 

そんな感じかな。ちょっと読むだけじゃつまんないんで、考えるとdebateが上手くなる質問を書いときます。練習でMotion出るまで暇な時にでも、みんなで答えを考えてみてください。

 

 

質問:

あなたはGovだとします。OppからPOIで「suspect(容疑者)の精神障害についても報道するんですか?」と聞かれたとします。Yes/Noどちらで答えますか?なぜですか?

 

 

考えた後で答えが知りたったら、聞いてくれてもいいし、部活の先輩に聞いてみても良いぞ。ぜひ考えてみてくれ。

 

そんな感じやな。じゃあの。