Chapter.2 Politics - ケース例 "TH, as Okinawan people, would seek for independence from Japan"
正直このモーションが何のジャンルに入るかは分からんけど、Theme Japan?まぁ政治でいいかなと。
TH, as Okinawan people, would seek for independence from Japan
(Asian Bridge 2018 R3)
これは去年?のICUTで出たモーションですね。これGovでやって何言ったか全く覚えてないんですが、Firstのイギリス人が「Scotlandもできたし、沖縄も独立できるよ!」って発言に「まぁそれもそうか」とかいう意味不明な同意をして、ごり押したら勝った記憶があります。
で、この手のモーション最初見ると
「え、これ何喋るん。。。」ってなると思います。
ただ、おそらくprinciple的なものは存在しないので、「独立するのとしないの、どっちが当国にとって有益なの?」って大分praのディベートです。
この場合だとGov/Opp共に守りたい人は沖縄の人ですね。
似たようなモーションだと、俺も全くやったことないけど
TH supports independence for Quebec.(WUDC 2007 R5)
とか、だいぶクラッシュは変わるけど
THBT any state should have the right to secede if the majority of the population wish
とかですね。ほぼ同じモーションがJapan BP 2017の練習会 GFで出ましたね。
独立が話題になったことがある/なってるのは台湾とスペインのカタルーニャが有名でしょうか。
で、沖縄専門家によると、ほとんどの人は独立したくないそうです。では、それを理由にこのモーションを否定できるかと言うとそうではないです。
THW ban gunで多くの人が銃に反対してるからbanする!とか言えないように、あくまで「GovとOpp、どちらの政策が国民にとって有益か」という発想です。
なので、あくまで分析の1つとして使ってもいいとは思いますが、それで勝つことは諦めましょう。
で、まぁ相変わらずargumentを考える前に、factから知りましょう。
http://www.pref.okinawa.jp/si…/kodomo/sugata/begunkichi.html
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/okinawa-senkyo2…
Gov
problemとして、沖縄が抱える問題は2つあります。
1つ目は米軍基地の問題、2つ目は3つのものに依存したポートフォリオバランスの悪い経済です(国からの財政支援、米軍基地関連の事業、観光)。
米軍基地の問題として、いくら沖縄政治内でアンチ米軍基地を唱えても、日米安保条約等の問題でいつまでたっても米軍基地は移転しません。一体いつまでかかってんだっていう。しかも政権が変わればまた伸ばされる可能性がある。
これだったら沖縄が独立して米軍と再交渉した方が早い。出ていってもらうなり、出て行かないならもっと良い条件で条約を再締結するなり(犯罪を犯した米軍従事者を沖縄の法律で捌けるようにするとか)。
経済に関しては、まぁ特に改善もしないけど、悪化もしなそう。独立して独自のパスポートを発行しても日本人は来るだろうし、最近増えてきた中国人観光客も来続けるでしょう。
てか、通貨どうするんですかね?日本円を使わしてもらい続けるのか、独自のやつ発行するのか。まぁでも日本の水準から多少低めの経済だから、自分たちの通貨作っても良い気はするけど。
Opp
いやいや、米軍基地の問題は多少良くなるかもだが、日本に任せても一応ゆっくりだが解決はするぞ。それよりも経済の問題は悪化するぞ、とでも言えばいいかと。
米軍を追い出したらそれ関連の事業はなくなるし、労働人口もごっそり減るぞ。あと、多分日本からの財政支援は減ると思う。今は同じ国っていうことで、政治的な理由もあって補助金出してるけど、別の国になったら補助金の額は減るぞ。中国みたいに補助金だして恩を売る経済的な価値は沖縄にはないし、「日本の一部である沖縄を見捨てるのか!」とかいう発言にビビって政治家が金をばらまくこともしなくなるでしょう。
ただでさえ経済きついのに、これ以上悪化したら沖縄国が保てなくなる。
あと、中国とかに「うちの領土になれよ!」って迫られそうじゃない?排他的経済水域のこととかもあって、中国は領土拡大したいマンだから。
今沖縄に喧嘩売ると日本国に喧嘩売ってるのと同義だからそこまではやってこないけど、日本の庇護がなくなったら南沙諸島みたいになることもありえる。どっちにしろ独立の恩恵はなくなるな。しかも金がないから沖縄で独自の軍隊を持てるほど金に余裕はなさそうだし、、、
んで、これに対してGovは
いやいや、確かに中国が攻めて来るかもしれんけど、さすがに日本とかが守ってくれるでしょ。もともと同じ国であったということで繋がりは一定程度保たれるでしょうし、文化的・言語の同一性は高いから、日本国民も親近感を持ち続けるでしょう。
あんだけ離れた尖閣諸島でさえ中国の侵略から頑張って守ってるくらいだから(排他的経済水域で資源を守るために)、もっと近い沖縄は守ってくれるよ。同じく排他的経済水域のこともあるし、沖縄が中国に取られる→まとめて他の小さな島も取られて鹿児島の手前まで中国が来るとか焦りまくりンゴだと思うので。中国が近づいて来ることにそこまでいい顔はせんでしょう。
俺が思いつくのはそんな感じ!
まぁぶっちゃけそこまであってる自信もないので、あとは沖縄出身の友達とかに聞いてみて。
じゃあの。
2018.02.14 21:52 追記編集
ごめん、一個触れ忘れた!
このモーション、seek forってあるじゃないですか?
なので、モーション的には「独立する」ではなくて、独立を「試みる」ってがGovのburdenだと思ってもらうってのは大事かと。
これは他のところでも書いてありますが、seek forの捉え方、argumentの使い方ですね。
なので最悪独立が現実的でなくてもいいんですよ。
Govの言い方としては「現実的かは置いといて、独立した方がこれこれ良いことがあるよね。だから、国が良い状態になる方向に向かうべきでしょ。」って言い方もできます。
逆にOppとしては「独立は望ましい状態ではないから、その方向に向かうべきではない」って言うのに加えて、発想として「良いか悪いかは置いといて、今独立を目指すとこういう問題が発生するから目指すべきではない」っていうargumentも建てれると思います。
パッと良いargumentは思いつかんけど、例えば沖縄県が中央政府と米軍基地に関する交渉を行っていて、その最中に沖縄が県として独立を目指すと中央政府が「なんだ、俺らと仲良くする気は無いのかよ。協力して米軍基地問題を解決する気はないわけ?」ってなって交渉が破局とかね。発想としてはそういう感じ。独立がダメってよりはseek for自体がダメっていう発想。
かな。
大きなclushとしては、
(1)米軍基地の問題がどう解決するか?
(2)経済はどっちのが栄えるか?
(3)中国からのapproachがあるとしたら、どっちのが沖縄を中国から守れるか?
とかかなと。
個人的にはこのモーションを練習でオススメするかと言われると「いや別に・・・」ってなりますが、
THBT any state should have the right to secede if the majority of the population wish
は一回やって見ると良い練習になると思うんで、モーションに困ったら使ってみてね!
アメリカの分裂が深刻でも分離独立は起こらない理由 | サム・ポトリッキオ | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
改めて、じゃあの。