夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.0 その他 - Judgeを最近始めたあなたへ

お久しぶりです。

こないだ久々にレクチャーをする機会があったので、ここにも書いておきます。

聞いた人は、同じことが書いてあるので読む必要はないです。

 

久々にBPの大会に出ました。リハビリが足りずブレイク落ちしました。はげ~~~!

でも、ディベートは楽しいですね!特にBPはあのダイナミクスと緊張感がたまらん。仕事の1億倍頭使った。

 

全然関係ないですが、最近友達に教えてもらった「ODD TAXI」なるアニメがとても面白いです。ビースターズみたいに動物が人間となっていて、冴えないタクシードライバーのおっさん(セイウチ)が主人公なんですが、絵柄に似合わずがっつりミステリーです。是非お勧めです。netflixはないですが、amazon primeにあります。

 

TVアニメ「オッドタクシー」公式サイト 2021年4月からテレビ東京・AT-Xにて放送開始

 

今回のレクチャー内容は、ジャッジを最近始めた人のためのレクチャーです。

1年生後半から、2年生前半くらいまでの人をイメージしています。

ルール自体は知っている前提で、こういうことを意識すると、最初の状態から、上達しやすいかなと。

 

1.うまいジャッジとは。

2.Argumentのevaluation(評価)。

3.Oral Adjudication。

 

1.うまいジャッジとは。

 

ジャッジの能力向上は、みんなしたいと思いますが、そのためには「自分が考える」「うまいジャッジとは何か?」を考える必要があります。何が上手いかを分からなければ、目指す方向が分かりません。

上手いディベーターは何か?はみんな一度は考えたことあるかと思いますが、ジャッジは意外にないのではないでしょうか。

 

 

とりあえず、無駄に空白を空けるので、1分くらい適当に考えてみてください。

 

 

はい、上にも書いたように、正解はなく、「自分の考える」イメージ、像が必要です。

よくある答えとしては、「clushをきちんと作れる。」「勝ち負けの判断軸が明確」「説明が分かりやすい」等が挙げられると思います(当日もこのような意見いただきました)。

 

これらは正しいと思いますが、あくまで1要素だと考えます。今回は極端な回答を言いますが、考えている「うまいジャッジ」とは、

 

「大会の予選ですべて10をもらう人」

 

だと考えています。

 

ディベートにおいて、点数が付くのは大会しかないので、最も分かりやすい指標を使います。んで、これまた極端なことを言いますが、10を取るためにdecsionが「正しくある必要」はありません。ぶっちゃけ順位が間違っていたとしても、みんなが納得してくれて、10をくれたら、あなたがベストジャッジです。

逆に、どれだけ素晴らしいoral adjudicationだったとしても、4位にされてふてくされたチームが7とか付けたら、ベストジャッジにはなれないのです。4位のチームから10点をもらえたら、十分立派なジャッジでしょう。

 

このレクチャーはあなたを10にするレクチャーではないです。多分2-3を、4-5くらいに上げる手助けのレクチャーです。

でも、努力するうえで最も分かりやすい指標なので、上は考え方の1つとして覚えておいてください。

 

2.Argumentの評価。

 

10に近づくための第一歩は、ディベーターが言ったことを正しく理解することです。

ここで思い返してほしいんですが、特に学年が若いうち、Oral adjdicationでこの単語を言った/言われたことがあるかと思います。

 

「分からなかった」

 

おそらく理由は2つあります。

1つ目はディベーターのスピーチが内容/ストラクチャーともにクソ過ぎて、伝わらない場合。これはしょうがないので、「お前の話はクソ」とはっきり言いましょう。ただし言い方を気を付けないと、スコアが下がるので、rhetricalに、相手に最大限の配慮と愛情を持ったうえで「Your argument is unfortunately ゴミです」と言いましょう。

2つ目は自分が理解できなかった場合。

この2つ目をなくすのが、最初の目標です。言い換えると、ジャッジは基本「分からなかった」と言ってはいけないのです。これを言語化するのが大事です。

 

んで、分かるようになる方法の1つとして、その話を自分の知っているフレームワークに当てはめてみましょう。みんな大好きSQ、AP、Impactです。その中にAREAがあります。Argumentによっては、characterizationだけしているという可能性もあるでしょう。

ディベーターが話した内容に対して、「これはSQのmechanismの話?Impactの話?」と頭の中で振り分けていけば、そのargumentの中身が分かりやすくなりますし、評価もしやすくなります。まぁ、ようは、知ってるフレームワークに当てはめて、整理しましょうって話です。

また、これをやることで、足りなかったものにも気づくことができます。SQ、APを重要視するのはディベーターだけではなく、ジャッジもこの軸で判断できるからです。話を整理していけば「実はAPのlogicがあまりないな、あるいはharmがあまり説明されてないな」とevaluateすることができます。何が話されたか、だけではなく、何が話されなかったかも重要です。

 

argumentを取るかどうかには、POI/refuteも当然重要な要素になります。ただ、それらはそもそもの立論の評価をジャッジ自身が行ったうえで、追加で加味するものなので、この順番は意識しましょう。

 

また、もう一つ大事なのは、Relevancyの観点です。話している内容を評価したうえで、それがモーションの肯定/否定にどうつながっているのか?かっこいい話してるけど、実はモーションにあまり関係ない?これを判断するのも大事です。

 

特にこれはBPに重要だと思います。

BPは色々話が出る代わりに、プレパもスピーチも時間が足りないので、ディベーターが自分たちのケースのrelevancyを示すのに時間が取れなかったりします。

実は関係ないのに取ってしまうと、質問で「Govの○○の話取ったって言ってましたけど、モーションに関係なくないですか?」と言われてしまったりするので、そこはきちんと考えましょう!argumentがモーションの肯定/否定にそもそも繋がっているか?これを判断するのはジャッジの大事な仕事であり、介入ではないです。相手がrefuteしていなかったとしても、ダメなargumentはダメです。

 

3.Oral Adjudicationのやり方。

 

正味Rhetricや経験が大事な部分もありますが、簡単にできる部分としては、

「みんなが知っているフレームワークで丁寧に話すこと」です。上に書いたSQ、AP、Impactです。「OGはこのポイントで、SQのProblemを描いていました。APでは解決されると言っていましたが、logicがなく、Impactも不明で、解決されることはほぼないと判断しました。」と言われたら、いつも使っているフレームワークなので、ディベーターの頭にもすっと入ってきます。

また、もう1つ重要なのは、誰が何を言ったかをできる限り具体的に話すことです。

よくあるのが「OGのProblemは、Logicがあまりなかった。それに対してOOの話はlogicも明確で、childrenがsufferするというharmも明確でした」的な説明があると思うのですが、これだとOGはあなたに点数をくれません。ジャッジがちゃんと話を理解しているか?が分からないからです。

 

これを防ぐためには、例として「OGは○○のproblemをあげていました。ロジックとしては○○と○○(それぞれ具体的に言及)がありましたが、2つ目のロジックはそれがproblemのlogicになる理由が分からず、結果として一つ目のlogicを取りました。それに対し~」となると、OGは「このジャッジはきちんと理解してくれて、話をちゃんと取ってくれた。けど、足りない部分があって負けてしまった」と考えてくれやすくなります。より点数をくれます。

個別具体的に言及すること、どこまで取ってどこから取ってないかを明確にすることで、よりよい説明になります。

 

説明自体はここまでですが、あとは多少使えそうなtipsを書いていこうと思います。

 

①ノートの取り方。

これは人によって異なるので、また正解はないですが、重要なのは

「ルールを決めておくこと」だと思います。より早く評価するため、間違えないためです。

自分の例を挙げると、紙の左側がGovで赤色、右側がOppで青色、自分のコメントは緑色でした。以下にもそれぞれルールを書いておきます。

 

もう1つ便利なのが、abbreviationです(使い方が違う気がする)。

まぁようは文章全部書くと長いので、短く書こうということです。

例としては、ParentsはPを〇で囲う。Childrenは©。becauseはb/c、等が有名ですかね。そのラウンドでよく出てくる単語を省略すると便利だと思います。

こないだ先輩から聞きましたが、単語の最初の文字と最後の文字を書くと、2文字でも何かが分かるようです。アメリカの大学生がよく使うテクニックらしいので、ぜひ使ってみてください。

あと俺は、誰かがrefuteするときは最初にⓇと書いてから反論を書いてました。立論と反論が区別しやすくなります。

 

もう1つは、書いた内容の整理を横に書くことですね。上に、自分のコメントを緑で書くと言いましたが、例えばディベーターのpointのストラクチャーが良くないとき、自分は「これはlogicだな、これがimpactだな」と思ったら、横にLogとか、Impと書いていました。後で分かりやすくするためです。

 

上は特にBPで便利だと思います。大量に話されて、ストラクチャーは汚くなりがちで、decisionからscoringまで15分しかないです。全部の単語を書いていたら追いつかないので、とにかく早く理解して、評価するのに役立つかなと思います。

 

②直接Clushしていないときの比較。

 

難しいですが、debateは雑に言えば「principleとpractical」が一番大きなclushになります。やんわりと「明確なclushがなかったので、今回はpracticalのargumentを比べました。OGのfetusがかわいそうという話と、OOの母親がかわいそうという話です。」と言いましょう。ディベーターに責任を押し付けましょう。

このときに、上のevaluationが役に立ちます。それぞれのargumentがどれだけ立っているか、qualityが分かるからです。

 

③Short/Long/Diagonalの比較。

正味ディベートによりけりなのですが、大きな考え方はNAと一緒だというのは忘れないでください。ラウンドが終わった段階の、最終的に残ったargumentで、例えばOG/COの比較となったときに、それぞれのargumentをどう評価したか、どちらがよりモーションの肯定/否定に繋がったかをclush baseで比較してください(refuteとPOIも忘れずに)。結局使う評価軸は、argumentのevaluationと、relevancyです。

BP特有の考え方はもちろんありますが、ベースは全スタイル一緒って頭に入れておくと、大分シンプルに見れるのではないかと思います。

 

④OG/OOの比較

 

これはやり方というより、タイミングの話です。自分も先輩から教わりましたが、良いと思いました。

 

まぁようは、OG/OOの優劣は、DLOが終わった時点で出しておきましょうというものです。当然後で考える中で、またはdiscussionの中で変わったりもしますが、この時点で決めておくと非常に楽です。

やっぱりClosingの評価の方が難しいので、NAとほぼ同じ状態のOG/OOを先に出しておくと、あとで全体の順位を決める時にはるかに早く決められます。BPはジャッジに使える時間が、コンテンツ量に対してかなり多いので、、、

これは意識して練習しておくと、とても便利なのでやってみてください。

 

⑤Panelのやり方。

 

多分これを読む人はまだあまりBPのchairにはならないと思うので、Panelについて書きます。大会でchairにアロケされたら、近くの先輩に15分で教えてもらってください。

以下の内容は半分くらいネタです。

 

ラウンドが終わって、3分くらいしたらチェアーが「どんな感じですか?」と聞いてきます。そのときにPanelで何よりも一番大事なのは「はい、いけます!」とドヤ顔することです。理由は、panelが2人以上いたときに、一番最初にRFDを話したいからです。

chairは準備ができてそうな方から大体話を回します。

 

2番目に話す人は、結構1番目の人と内容が被ってしまうことも多いと思います。すると、1番目に出た話はそこまで評価されないので、違うことを言う必要があります。BPのextentionみたいなものです。

なので、1番目に話せたら、まぁ自分の実力通りにRFDを述べることができるのですが、2番目に話すことになったら、以下のことをお勧めします。

1番目の人と完全に被っていけないわけではないので、「このclushで、こういう取り方でOGがCOより上というのは自分も同意です」と簡潔に述べたうえで、前の人がまだ話していないことを頑張って話しましょう。

 

ここで1個使えるのが、上の2.に書いた「ディベーターが何を言ったかだけではなく、何を言わなかったかも見ましょう。」って奴です。

大体は、何が話されたかをRFDに入れるのですが、言われなかったことは言及が薄くなりがちなので、そこで

「COの話は、実は分解してみるとA.Pのmechanismがassertiveでlogicがあまりなく、そこはOGに比べると劣る」とか

「Opp Bench全体で、モーションの単語であるteacherの分析があまりなく、generalなものになっている。それを踏まえると、CGはそういうpackageはしていないものの、よりteacherについて分析をしている点は考慮すべき」とか、まぁ適当に言えます。

 

なので、取り敢えずドヤ顔して最初に喋りましょう。

しくったら、頑張って考えてみてください。

 

あー良く書いた!それでは。