夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.1 Choice - 概論

はい、春ティーのmotionを書くと言いましたが、それは嘘です笑

書こうと思ったんですが、どっちかってーと一個々々個別のモーションについて書くより、概論的なものを書いてから個別のモーションについて書いてった方が良いかなと。

 

なので、なるたけそれを先に書いちゃいつつ、大会があったらそれに該当する個別のモーションを書くスタイルに変えようかなと思います。

 

では、最初はchoiceから書いていこうと思います。

 

1.そもそもchoiceとは?

2.choiceはいつrestrictされるの?

3.実際のdebateでの運用。

 

1.そもそもchoiceとは?

 よくFreedom of choiceというphraseで出てきますが、これが重要な理由は「幸福を追求する権利(right to pursue hapiness)」の根っこにあるからじゃないかと思います。

個々人には幸福を追求する権利がありますが、では幸せになるためにはどうすればいいのか?政府が全ての人々に「こうすれば幸せになれますよ」と言えればいいですが、政府に個々人の選好(preference)を理解し、指示を出すのは不可能です。だって個々人のprefrence分からんし。

個々人のpreferenceは各々にしか分からないので、各々に好きなことをさせた方が幸せな生活が送れます。

 

なので、政府の役割としては色々なchoiceができる環境を用意して、人々に好きなことをしてもらうことになります。

 

2.choiceはいつrestrictされるの?

 

1.の通り、個々人によってpreferenceが多様なので、原則としてchoiceは種類が多ければ多いほどいいです。

しかし、murderが禁止されているように、全てのchoiceが良いわけではありません。どういう時にlimitされるのでしょうか?基本的には以下の3つのケースです。

 

(a)合理的(rational)なchoiceができない場合。

(b)他人のrightをinterveneする場合。

(c)tragedy of commonsなどが発生する場合。

 

(a)合理的(rational)なchoiceができない場合。

 

合理的な選択とはそもそも何かというと

i.選択をするための情報が与えられている

ii.情報を処理できる能力がある

状況で、行う選択のことです。

例えば、ハードドラッグで脳の細胞がメタメタにやられた場合、「ii情報を処理できる能力」が無くなります。それによって、今後ドラッグを続けるか、やめるかの正しい選択が考えられなくなってしまいます。

 

(b)他人のrightをinterveneする場合。

 政府は1人のrightだけをprotectする義務があるのではなく、全ての国民のrightを守る義務があります。

とある人の「殺人を行う権利」を許すと、他の人の「生存権」を奪うことになります。全ての市民の権利を平等に守るために、「他人の権利を侵害しない限りは選択の自由がある」という状況になってます。

 

これに関する有名な原理として、John Stuart Millの「自由論」で出てくる"Harm Principle"というものがあります。「危害原理/危害原則」という考え方で、「他者に不当な危害を加えない限り、自由は制限されるべきではない」というものです。

ここでみなさんに注意して欲しいのは、choiceのdebateでよく出てくる"harm to others"という発言です。この発言が間違って使われるケースが非常に多いです。

 

choiceをlimitする上で証明しないといけないのは、「誰かの権利が侵害された」ということで、「誰かがとても嫌な気持ちをした」ということではありません。

ちょいちょい使われるphraseですが、"do you prohibit gay couple walking down the street holding hands together, just because christians  hate it?"っていうphraseについて考えてみましょう。

 

おそらくこのPOIが飛んできたとしたら、yesと答える人はほとんどいないと思います。

ここではゲイがゲイとして差別を受けない権利と、キリスト教信者の不快に思わない権利の比較になりますが、そもそも後者は権利ではありません。

キリスト教の信者はとても嫌な気持ちになるかもしれませんが、それはあくまで「他の人が自分の思想に合わない、とても嫌なことをしている」というだけで、キリスト教信者の権利は一切侵害されていないのです。

このロジックで行くと「年寄りは動きが鈍くて果てしなく邪魔でうざいから、電車乗るの禁止」なんてこともありになってしまいます。

 

"harm to others"的なpointを作る際には、それが「誰かが不快に思う/嫌な気分になる」ではなく「明確に誰かの権利が侵害される」というpointになっているか気をつけてください。

 

(c)Tragedy of commonsが発生する場合。

 

Tragedy of commons(共有地の悲劇)とは、各人が合理的に選択を行なったのに、結果として全体の効用が下がってしまう問題のことを言います。

 

この問題が一番発生するのは共有地とある通り、環境問題でしょう。

環境という資源は人類にとって共有のものです。企業からすれば産業廃棄物を適切に処理するのはお金がかかるので、環境を汚染して収益を上げた方がお金が入ります。どの企業もそれをやることが合理的になりますが、それを全ての企業がやるとどんどん環境が汚れていき、サラリーマンを含む国民に多大な被害が起きます。建築物は酸性雨で被害を受け、病気になる確率が増加し、みんなが苦しみます。しかも環境はirreversibleなaspectがあるので、政府が膨大な税金を使っても少ししか回復しません。

Motionで「banする側に立ったけど、rationalなchoiceだし、誰にも危害を加えてなさそうだなぁ、、、」って思ったら、「実は全体として効用(Utility)が下がるって話ができないかな?」って考えてみてください。

 

以下のモーション(のOpp)は、tragedy of commons的な発想が使えそうなモーションです。ぜひ考えてみてください。

 

Assuming technology, THW legalize the exchange of lifetime years with money.
Note: Everyone will be induced a built-in timer which says how many life- years are remaining for each. This timer will also make one’s life years transferrable safely.The life years bought will have an anti aging effect. (for example, if a person at her 55 buys 15 years, she will remain to be 55 for 15 years.)(Osawa Cup 2014 R3)

3.実際のdebateでのやり方

 

Gov:"allow", "legalize"の側の場合

 

参考例として、THW legalize all drugsを使いましょう。

 

(1)argumentは以下のものがきちんとあるか確かめましょう。

(a)n general, why choice is important.

(b)why all drugs should be covered whithin the principle of choice.

(c)why all drugs are practically "beneficial" for someone.

まぁ文章はなんでもいいです。大事なのはなぜこの3 pointになっているかを理解することです。

 

choiceのprincipleを立てる上では、そもそもchoiceとは何か?どういう条件の元で許されるのか?という話をした上で、all drugsがその原則に当てはまることを示しましょう。

そして、choiceの原則は上記にも書いた通り、誰かの効用増加に役立つためにchoiceが存在するのであって、きちんと誰かのためにall type of drugが役立つことを書く必要があるでしょう。

 

また、きちんとrationalなchoiceが行われるよう、modelを作り上げる必要があるでしょう。

hard drugは例えばオランダのcoffee shopのように特定の場所でしか購入できないようにし、そこではきちんと説明を理解できたかクイズ?とかで確認して、そのbenefitとharmを理解してもらうようにしましょう(まぁ別にクイズなんてやらんでも良いけど)。

 

Opp:"ban", "prohibit"の側の場合

 

別のページでまとめようと思いますが、debateにはcookie cutterなるものが存在します。

choiceのdebateであれば真っ先に思いついて欲しいのは

「なんのpointを使ってchoiceをbanするか?」です。

基本的には上記3つのpointのどれかを使ってbanを押すことになります。

 

Govの3つのpoint

(a)n general, why choice is important?

(b)why all drugs should be covered whithin the principle of choice?

(c)why all drugs are practically beneficial for someone

 に対して、Oppは(a)はopposeする必要はありません。しようがないです。

しかし、争点は(b)と(c)ですね。Oppだったら

 

(b)why all drugs should "not" be covered whithin the principle of choice.

(c)why all drugs are practically "harmful" to someone.

 

というpointになるでしょう。

Govが(a)をきちんと話してくれて「このcriteriaでchoiceがlegitimateかどうかを判断する」ってargumentがあればそれに乗っかればいいし、Govが(a)のcriteriaのところを話さなければ、Oppから(a)をきちんと話しましょう。 

 

「最後に/参考動画」

上のpointの

(a)n general, why choice is important.

(b)why all drugs should be covered whithin the principle of choice.

(c)why all drugs are practically "beneficial" for someone.

は、必ずしもこの順番だったり、3つである必要はありません。

うまく伝わるのであれば、(a)と(b)を一緒のpointにしても大丈夫です。

ただ、何故この3pointがあるのか?をしっかり理解して下さい。

 

漁ってたら、上のchoiceの話を絵に描いたような音源を発見しました。

「上のchoiceのargument、実際のスピーチではどう言えばいいの?」って思ったら、以下の動画を見て見てください。基本的にはMGだけ聞けばいいと思います。

 

このMGのでかい人はTim mooneyというUniversity of Sydney Unionの人です。動画をよく見る人なら気づくかもしれませんが、この人は2011 WUDCのGFまで行ったべらぼうにうまい人です。

参考になると思うので、是非聞いてみてね!

 

Debate - WUDC - Legalize Duel to Death - Colgate 2010 Finals on Vimeo