夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.8 Economics - ケース例 "This House would allow people to opt out of the national pension systems."

再度転送と加筆。

 

こないだToei cup 2020というすんばらしいきゃみーきゃみきゃみな大会に行ったんですよ。

R4でジャッジでdecision考えてるときに、曲を口ずさんでたらUTの張君から「waiting for loveですよね?」って言われて、悪いことをしてたわけでもないのに、何故か犯罪がばれた気分を味わいました。

 

自分はaviciiの大ファンとかではありませんが、とってもいい曲なので、ぜひ聞いてみてください。

 

www.youtube.com

 

https://www.youtube.com/watch?v=cHHLHGNpCSA

 

This House would allow people to opt out of the national pension systems.(ESUJ 2017 QF)

 

やっぱESUJだけあって、随分「日本」が香るモーションですね。

 

このモーションの対立軸は、allowが入っているんで
(1)国民年金に強制加入させるjustificationがstateにあるか?ってのは絶対にclushになるでしょう。

 

これはproperty rightの話になるのですが、national pension systemのpracticalな影響が大きく関わってくるので、まぁpraも同時に見る必要があります。

 

それと、まぁ予想されるpraは
(2)どちらの方が多くの国民(特にpoor)にbenefitがあるか?
です。これで重要になってくるのは
(a)そもそもどれくらいの人々がnational pension systemから抜けるの?
(b)一定数抜けた後、national pension systemってどうなるの?
ですね。

っていうものになりそうですが、その前に一個だけ抑えて欲しい

国民年金の仕組み」

があります。

 

それは積立方式と賦課(ふか)方式の違いです。
英語でそれぞれ"funding system"と"pay-as-you-go system"と言います。

積立方式(funding system)は自分が払った分が政府によって貯蓄されて、将来それが自分に帰ってくる方式です。要は自分の払ったお金が戻ってくる仕組みですね。

 

それに対して賦課方式(pay as you go system)は自分が払った分は今の年金受給対象者、今のおじいちゃんおばあちゃんが受け取る仕組みです。自分たちの年金は自分たちが歳を取った時の若者に払ってもらうことになります。

最近よく日本で言われる「若者が少ないのに年寄りが多いから、若者の負担が大きい」っていうのは、日本が賦課方式(pay as you go system)を用いているから発生するものです。
この問題は積立方式なら発生しないでしょう。

 

ちなむと積立方式(funding system)はマレーシアなどの1部の国でのみ採用されていて、多くの先進国では賦課方式(pay as you go system)を採用しています。
なので、以下の話は「賦課方式」をベースにしていこうと思います。

 

巷では「将来年金がもらえるかも分からないのに、払ってどうなるの?」ってよく言われますが、おそらくもらえなくなることはないと思います。まぁ起きて「減額、あるいはもらえる年齢が引き上げられる」っていうくらいでしょう。
かつこれは今の日本の人口動態に特有の話でもあるので、Motionに日本と書いてない以上、これをproblemにするのはMotionに答えてない感じがします。

(ただ、個人的にはこのモーションはどの国でやるか、その国の経済や人口動態にかなり影響されるので、国を絞った方がよいのでは、、、と思ったりもします。)


Govとしては「年金システムが上手くいこうと上手くいってなかろうと、そもそもシステムとして個人の加入を強制させる正当性がない」って言い方の方がburdenをより果たせると思います。

なので、
Govの話としては
(1)個人のproperty rightは原則として守るべき。それが侵害されて良いのは、他者の権利を侵害する時、あるいは社会全体で(特に貧困層)の権利を守る時だけである。
例として今はtaxが取られているが、あれは基本的に社会を成り立たせるインフラや生活保護のためであって、特別な理由がない限りは奪っては行けない。

 

まぁこのポイントは「年金によるbenefit、あるいはright protectionがproperty rightを侵害するほどのものではない」っていうポイントを立てる前提になりますが。それはこれから話します。

 

では、年金が個人にどういう仕組みをもたらすのかを考えていきましょう。
若いうちに払った分は、将来特定の額が
(a)特定の年齢になった時(今の日本だと60歳)
(b)大きな病気などを患って、収入がなくなった時
(c)一家の大黒柱が病死してしまい、一家の稼ぎがなくなってしまった時
などに払われ始めます。

 

これのメリットとしては
(1)貧困層にとって、多めにお金をもらえる。
年金の払う額ともらう額にはproportionate taxと同じ発想が用いられています。
貧困層は富裕層に比べて、払った金額に対してもらう金額が多めになります。

 

(2)年金が運用できる。
国民が払った金額は、ただ国の金庫に保管されているわけではありません。日本であれば年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)という機関が株式や債券を用いて資産運用を行なっています。


たまにニュースで「GPIFがまた株でやらかして5兆円溶かした」って流れたりしますが、長期的に運用はプラスと言われています。どれくらいプラスなのかは分かりませんが、、、
まぁつまり、そのプラスになった部分は年金として還元されるので、全体としてはもらえる額が増えることになります。

 

逆にデメリットは
(1)富裕層にとっては損
まぁ要は上記の逆で、富裕層にとっては割りを食う話です。
(2)短期的に資金が減る。
国民年金は毎月の所得から引かれていくものなので、その分何かに使えたかもしれないのにそれができなくなります。

 

ちなみに引かれていくってどれくらい?って思うかもしれませんが、参考に自分の話をすると、残業代とか福利厚生込々で月に30万円くらい給料貰うんですよ。

で、そっから12万くらい引かれるんですが、年金は3万円くらいです。

つまり、手元に来るときは20万を割ります笑

 

富裕層や中間層であれば自分のビジネスに使ったり、資格をとったり、子供のeducationの足しに使ったり、またはprivate fundでより良い資産運用ができたかもしれません。GPIFが上手くやろうと、その上手くいった部分は貧困層により還元されるので、旨味は減ってしまいます。

 

で、じゃあこれらのメリットがproperty right奪うほどのものなのか?という問いに対してGovはNoと答える必要があります。
言い方としては

(1)貧困層がより多くのお金をもらえる。
→すでにproportionate taxの発想でincome taxなどから多めに払っている。それでlivelihood protectionなどは賄えているし、なんでこれ以上払う必要があるの?
national pension systemがなくても自分でその分貯蓄をすればいいわけだし、national pension systemは必要じゃないよね。

 

(2)年金が運用できる。
→それはそうだけど、その分他のfundに回せるお金が減っているだけ。中間層や富裕層だったらそのお金を他の方法に使って、それがゆくゆくは社会にbenefitを与えるわけだから、同じでしょ?

って感じで、まぁNational Pension Systemがなくても貧困層の生活が脅かされることはないし、そのbenefitも社会を支えるほどの重要性はどう考えてもない→property rightを侵害する理由にはならない。

って感じですかねGovは。ちゃんとpraまで詰めることを意識しましょう。

 

それに対してOppは
(1)強制加入させる義務がある

(2)強制加入させた結果、社会全員に対して良いことがある

あー、晩飯何食おうなぁ。タンメンにしようかなぁ。

 

先に(2)から話します。
(2)benefit
このモーションはあくまでpension system廃止ではなく、個人の離脱許可となっていますが、おそらく個人の離脱許可をした場合、予想では年金システムは崩壊します
理由として、まず富裕層はほぼ全員抜けるでしょう。払った分以上に帰ってくることはなさそうなので、それなら離脱して将来年金をもらう権利を失っても、困りません。その分自分で有用に使えますから。
するとここで問題が発生します。賦課方式だと今のお年寄りの人数は変わらないので、若い世代で負担すべき総額も変わりません。負担する人数が減れば少ない人数で今まで以上に支払って支えるしかありません。
すると、保険料が上がります。すると「将来もらえる額が増えるかも分からんのに、割りに合わないな」と考える人や「いやさすがにこの金額は払うのはきつい、、、」って考える貧困層が増えます。どんどん離脱者が増えていって、一人当たりの負担料もうなぎのぼり。そして誰もいなくなるでしょう。

 

経済学を勉強している人は、とあるシステムを思い出すかもしれません。そう、これって保険(insurance)と同じなんですよ。加入者が多ければ多いほど一人当たりの負担が減り、加入者が減ると逆になる仕組みです。
実際に年金は年金というより「保険」です。
もし自分が病気を患ったら、夫が死んでしまったら、という時の保険なんです。
また老後に関しても、自分で蓄えればいいですが実際に何歳まで生きるのか、将来どれくらいお金が必要になるのかは分かりません。老人ホームの値段が急増するかもしれないし、思っていたより長生きしてお金が足りなくなるかもしれません。
そういった時の保険、セーフティネットでもあります。

で、それらを踏まえた上で


(1)義務
そもそも年金システムを機能させるためには、全員参加が必須だと言いましょう。
そしてかつ、年金が多くの人々の生活を支えるインフラ的な役割を果たしていると言いましょう。
おそらくGovは格差是正には反対はしないでしょうから、結局Pension systemも格差是正装置の1つであって、正当性のあるものだと言えばいいのかと。

まぁそんなかな。
個人的には(労働環境改善とか抜かすくせに、自分たちは徹夜サビ残も厭わないコントラ上等企業戦士ザンギョリオンな^^)厚生労働省の「漫画でわかる!年金の仕組み」がとーってもよくできてるので、ぜひ一回読んでみて!
ちょっと長いけど、なんせこのページも僕たちの税金から成り立っているからね^^。元取っていきましょう。

http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/meaning/index.html

 

これ読んで初めて気づいたけど、国民年金ってかなりの割合税金で補填されてるんですね。意味不明だな、、、

 

あとOppで言えるのは、単純にlong-term thinkingができない人がいっぱいいるって言えばいいんじゃないですかね?

五年後とか十年後とかならまだしも、自分が60歳になった時のためにいくらお金を貯める必要があって、そのためには毎年いくらためる必要があって、ってできる人はいいですけど、それが苦手な人もいるんですよね。

 

ただこれ気を付けてほしいのは、よくdebateで「people cannnot think about long-term!」っていう分析する人もいると思うんですよ。それは一部は正しいですが、一部は間違いです。理由は当たり前ですが、できる人もいるから。

だから、「Some people cannnot think about long-term」って言うのが正しいですし、このニュアンスをちゃんと踏まえれるかは説得力に大分差が出るので、ぜひ意識してみてね。

 

その人たちが60歳、65歳になった時に生活保護のお世話にならないように、ちゃんと国がためといてあげるってのは言えるかなと。

 

そんな感じかな。じゃあの。