Chapter.2 Freedom of expression - 概論
2番目はFreedom of expressionについて書こうかなと思います。
1.Freedom of expression(FOE)はそもそも何?なぜ重要なの?
2.いつ規制されるの?
3.実際のdebateでの運用
1.Freedom of expression(FOE)ってそもそも何?なぜ重要なの?
FOEは文字通り、自分の思想/意見を外部に発表する権利のことです。FOEは民主主義の根幹を為すものです。民主主義とは国民が統治方法を自分で決めることで、そのためには、色々な情報に対して議論を行い、より正しい選択を国民全体で行う必要があります。
経済政策1つ取っても、今の経済状況はどうなっているのか?消費税をあげるべきなのか?市場を解放していくべきなのか?これらは様々な情報を元に国民が議論を行い、正しいものを選ぶ必要があります。
ここで、政府が自分たちにとって都合の良い情報だけを流すように民間会社の放送を規制(censor)したり、国民が政府を批判することを禁じたりすると、国民は客観的な情報に基づいて、議論(discourse)を行うことができなくなります。
これを守るために、表現の自由(Freedom of expression)、出版の自由、報道の自由が認められているのです。これに付随して、知る権利も表現の自由/選択の自由を支えるものとして、保証されています。
2.いつ規制されるの?
これは規制対象が(1)全ての場所か(2)公共の場所(public space)かでディベートが多少変わってきます。
(1)全ての場所の場合
表現の自由もchoiceと同様、他人のrightをinterveneしないという条件が課せられます。
例として、人種や性別などのImmutable characteristic/inherent characteristicを侮蔑するHate speechは禁止されています。また、animated child pornographyのとこでもちょっと書きましたが、incitementは禁止されています。例として、「あのチョンどもクソうざいよね。いなくなった方が絶対日本のためだよ、いじめちゃおう!」とか言って、他人に対して朝鮮人への犯罪を誘発しうるような発言も禁止されています。
また、正しい情報の開示によって他人の名誉を傷つける行為は名誉毀損罪(defamation)として禁止されています。
またこれはdebateでよく使われる分析ですが、人種や性別を差別するような発言が飛び交っている場合、minorityが行う行動は大きく2つです。
(a)対抗して、相手に対して侮蔑的な発言を行う(お互いにキレる)。
(b)議論を行わずに、その場から離れる。
どちらにしても、建設的なdiscourseは起きないでしょう。誰かがharmを受けるだけでなく、discourse自体にもdamageが及びます。
(2)公共の場所(public space)の場合
公共の場所の場合は、私的な場所(private space)とはルールが少し変わります。一番わかりやすいのは、私的な場所(ベッドルーム)では裸になりsexをしても許されますが、公共の場所では裸になることも、sexをすることも許されません。sexual expressionが許されるのはせいぜいがnudist beachくらいです。
この理由としては、公共の場所は不特定多数の人が行き来する場所であり、また時には生活のために必ず行き来しないといけない場所でもあります。私的な場所に比べて、concentの取り方が難しいのです。このため、不特定多数の一般人が使用できるよう、accessibilityが保たれるようにしないと行けません。誰かが裸でいた場合、それを見た人の権利が侵害されるわけではありません。しかし、それのせいで一部の人々がpublic spaceにaccessすることをためらってしまうと、そもそも誰でもaccessできるためのpublic spaceという概念から離れてしまいます。またチンピラや暴走族の集会(to hold rally)も禁止されたりしますが、これも同様に一般の人々が畏怖してしまい、public spaceへのaccessを妨げるからです。これによって人々がaccessできないとそもそもそこで発言もできないので、色々な人々の意見を交わすことによってより良いdiscourseを行うための土台が崩れてしまいます。
democracyを支えるための活発なdiscouseを、みんなが安心してできるために、一部のexpressionはpublic spaceでは禁止されているのです。
3.実際のdebateでの運用
THW ban expressions which aims to accept fat/obesity
Allowする側のOppから考えましょう。
(1)Why freedom of speech in general is important
(2)why expression which aims to accept fat/obesity should be involved within the freedom of speech
(3)why this expression contribute to the better discourse about fat/obesity.
(1)と(2)は、phraseなどは自由です。
(3)については、基本的にはfat/obesityについて、「受け入れよう」というexpressionと「受け入れない方が良い」というexpressionの両方を聞いて、受け入れるべきか?そもそもお互いどういう理由でexpressしてるのか?を経ることによって、fat/obesityの背景や問題が理解でき、一人一人がより良いchoiceができます。
っていう落ちかなと。
Banする方のGovは
(1)What is the criteria of prohibition of expression/when do we ban expression
(2)why based on that criteria, expression which aims to accept fat/obesity should be prohibited
(3)why this expression leads to increase of fat/obesity, makes people lead a miserable life
とかかなと。
「注意」
discourse系のdebateで気をつけて欲しいのは以下の2つです。
(1)Expression系のMotionは、特定のものに対して賛成/反対の「どちらか」を禁止するMotionが多いです。
(2)speech Motionは必ずしも明確なbenefit/harmが出るわけではないです。かつ、出ない方がrealisticなケースを描けることがあります。
具体的にどういうこと?というのは以下です。
このモーションは、デブを受け入れる言説を禁止するモーションです。
この手のモーションをやると、Govが「デブを受け入れると被害がやばい!」つって、Oppは「デブを受け入れるべきだ!」みたいなdebateになります。これは違います。
Govが守る世界では、デブを否定する言説だけオッケーになります。逆にOppが守る世界(S.Q.)では、デブを守る言説もオッケーですし、「デブを否定する言説」もオッケーです。Oppの世界ではデブ許容/拒絶両方のexpressionが存在します。
これを踏まえると、Govの方で「デブを受け入れるとやばい!」というargumentはOppのケースを踏まえていません。なぜなら、Oppの方でもcitizenのdiscourseの結果、デブを受け入れない世の中になるかもしれないからです。
またOppの方で「デブを受け入れないとデブがかわいそう!」というargumentも、あまり自分たちのケースを踏まえていません。Oppの世界では、デブ拒絶言説もあるからです。
あくまで
「何故片方の議論はいらないか?」
「何故両方の議論が必要か?」
というclushになることを理解しましょう。