夏セミンゴ2018

「このグループに関して」 元は夏セミ2016の中級クラスの部屋です。 ここはディベートに関する資料を適当に貼っていくところです。 ここに書いてあるものは誰でも編集できるので、好きにコピペするなりして使ってください。また、誰でもまだ入ってない人を招待できるので、自大とかで資料見たいって人がいたら好きに招待してあげてください。使えそうだと思ったら、後輩にばらまいてもらっても大丈夫です。 何か質問とか要望があれば、コメントしてちょ。何でも答えるよ!多分!

Chapter.11 - Development ケース例 "In post conflict societies, THW subject people who commit severe corruption to the death penalty"

Facebookで書いた奴の加筆・転送です。多くの読んだことある人は基本内容が同じなんですまん!伊勢崎賢治でも読んでいてくれ。

 

#252 戦争はいつも正義を必要とする - 伊勢崎 賢治 さん(東京外国語大学大学院教授) | mammo.tv

 

第7回武装解除人 伊勢崎賢治さん-その3-やれる人がいないからやるだけ|魂の仕事人|人材バンクネット

そして、これも概論とかない笑

いつか書くから待ってて。

 

In post conflict societies, THW subject people who commit severe corruption to the death penalty(Debate no susume 2016 R4)

 

チームの戦略によりますが、Gov/Opp両方ともargumentを立てる前に必ず考えないといけないのは以下の点です。

 

(1)Post Conflict societyとはどういう状態なのか?
今この社会では何が求められているのか?

 

(2)severe corruptionとは具体的に何を犯したのか?なぜそれができたのか?犯した人はどういう種類の人なのか?

 

特に(1)は一回プレパなりリサーチをしておくと今後のpost conflict societyモーション全部応用効くので、とってもお得だよ!後大体の分析が発展途上国モーションにも使い回しできるので、ぜひプレパして見てね!

 

(1)Post Conflict societyとはどういう状態なのか?今この社会では何が求められているのか?

 

基本的には民族同士の紛争(Ethnic conflict)や宗派争いが集結した後です。
終わった理由は停戦合意が結ばれた、国連の介入後にどちらかの民族が勝利を収めた、などです。
この時点では経済は疲弊し、インフラも壊されていて、多くの人が国外に逃亡しています。

 

一番の問題となるのは、再び紛争に戻る恐れでしょう。
人々は「もう紛争はコリゴリだ」と思う一方で「相手の部族に家族や友人を殺された」という感情も残っています。

この時点で重要なのは「国の安定」、そして何よりも「経済の発展」です。
貧困層が多く残って稼ぎ口がないとなると地域のゴロツキになったり、下手したらテロ組織に加入してしまう可能性もあります。
ISISが地域の貧困層を狙ってリクルーティングに成功したように、経済発展の遅れは反社会組織に利益をもたらします。

 

シリーズ 新・貧困と格差の国際政治 5) 貧困がテロに至る道筋 | とんぼの眼鏡でみた国際政治 - 国際政治学者・六辻彰二のブログ

 

増加する貧困層の若者をテロではなく起業に導くには - ログミー

 

(2)severe corruptionとは具体的に何を犯したのか?なぜそれができたのか?犯した人はどういう種類の人なのか?

 

犯した人はその国を牛耳っていた民族の人で、男性でしょう。政治的ネットワークを国内に巡らせて、色々なコネを使って権力を行使していたのでしょう。
犯した罪とは「野党の要人の暗殺」「不正選挙」「贈賄」「cronyism」「他民族を差別する政策の採用」などかなぁ。
これらの腐敗により、「あいつに逆らうとまずい」「あいつと仲良くしていると、うまい汁が吸える」と思わせることで、さらに権力が拡大していきます。

 

で、これらのcontextの分析とcharacter分析をした上で
argumentを立てるとすると

 

Gov
(1)他のalternativeでなく、death penaltyが最もlegitimateなpunishmentか?
(2)殺した後、国がどう良くなるか?

 

Opp
(1)なぜdeath penaltyがillegitimateなpunishmentなのか?
(2)殺した後、どう国が悪くなるか?

 

(1)他のalternativeでなく、death penaltyが最もlegitimateなpunishmentか?

 
Gov「そもそも多くの人々の生活をひどいものにして、自分だけ私腹を肥やしている。死刑にする十分な理由はある。」

 

Opp「いやいや確かにひどい奴だけど、長期刑+シャバに出ても被選挙権を奪うとかのオルタナでいいでしょ。悪人であれ命はできる限り奪うべきではないし、被選挙権を奪えば今まで築き上げてきた地位も名誉も全て奪われる。有罪を食らう段階で財産もほぼ全て奪われるだろうから、十分辛いpunishmentでしょ。」

 

Gov「いやいや、そもそも他人の命をあれだけ奪っておいて自分の命を守ろうってのはおかしいでしょ。しかもOppも政治家が超悪いやつで、重要なものを政治家から奪うことにはconcedeするんでしょ?そこまでやるんなら命を奪っても良くない?どーせ年寄りだし、懲役40年とか課したらもう人生残ってないぞ。」

って感じで進むのかなと。

 

ここも一個clushになるかなとは思いますが、正直praのが大事かなと思ってしまうのは、これによってその他大勢の人々の人生が劇的に変わるなら、一人の命のprincipleとか道義とかねぇ、、、って思ってしまうからですね笑
後まぁ俺が死刑賛成派だからってのもあるかもしれませんが。

ただ、praで必ずしも勝てるとは限らないので、praが水かけになった時のためにprincipleで勝っておくのは戦略としてありです。

 

(2)殺した後、国がどう良く/悪くなるか?

 

ここでGovが気をつけないといけないのは
「刑務所から出てきてまた政治家になったら、また不正する!」
「殺さないといつまでも国に居ついて腐敗の影響を与える!」
とかいう分析を言いたくなるんですよ。これは分析としては正しいんですが、Oppから出てきうるケースを踏まえてません。

 

Oppで取れるモデルとしては

(0)punishはするけど、ムショから出てきたら自由。もっかい選挙出ても良い。被選挙権与えます!
(1)無期懲役(そもそもムショから出さない)。
(2)今後公職に着くこと禁止。
(3)国外追放する。

などがあります。

 

(2)は、日本でも前科持ちの場合は、一定期間弁護士資格を取れないなどの制度があります。これらと同じでしょう。

 

前科があると公務員になれないって本当?前科がつくことのデメリットまとめ

 

Govはproblemを立てる上で、これらのalternativeではダメで、生存がアウトー!って言わんといけません。

まぁ言えそうなのは

「こいつは腐敗のやり方もよく知っているし、政治的コネクションも相当にある。どっかから指示を出されても困る」ってのがproblemかなと。
公職を追放しても、国外に追いやっても、使者を通して今の政治家に指示を出させると、うまい具合に汚職のやり方が伝わってしまいます。
どうすれば国民にバレずに汚職がしやすいか、誰に話を通すと政策が通せるか、そんな情報が生きている限りは今の同じ民族の政治家に伝わってしまうでしょう。裏の院政を敷くわけです。
そして腐敗が起きてしまうと一般ピーポー、特に違う民族の人は「あんな酷い奴を庇って、あの民族はまた腐敗を働いている!殺せ!」なんてことになってしまい、下手したら紛争に逆戻りです。
これを解決するために、殺す。

 

Oppは
「いやいや、政治家でなくなったらどうしても現職みたいな不正はできないぞ。しかも、単純に同じ民族の政治家がそいつの言いなりになる旨味がない。そいつは金もなければ権力もない一般人なのだから。
かつ、腐敗を働いた政治家とはいえ同じ民族からしたら「同胞」だ。同じ民族はその政治家によって、相手民族の攻撃から守られていたとも思っている。自分たちを守ってくれた人達をそんなバンバン殺したら、反感がすごいことになるぞ。ちょっとした小競り合いでまた反乱になるくらいだったら、公職追放くらいにしておいて、お互いに歩み寄る姿勢を取ろうじゃないか。」
かな。

これはたまにあるTruth and Reconciliation committeeの発想にも似てますね。

 

あるいは、開き直って(0)のスタンスで、なんならpunishもせずにこいつを政治家にする!くらいに持っていっても良いかもしれません。上の伊勢崎さんのブログにもありますが、紛争後のシエラレオネでは、紛争の指導者が副大統領になりました。

上記では指導者がいかに政治力を持っているかを書きましたが、これは裏を返せば「政治力があり、政治を行うことが他の人よりも上手い」ということなのです。

Govから出てくるargumentをflipして、他のよく分からん人に政治をやらせるくらいなら、能力あるやつにやらせよう。彼ら/彼女らの方が政策をより早く国会で通し、そのためのinternal negotiationも上手だ。

国を回すことができれば経済も復興しやすいし、先進国にアピールして援助(aid)や融資も受けやすい。これらができなかったり、経済復興が遅いと一番最初の「これならゴロツキやったりギャングやった方がいいわ」って、人々がmilitiaに入るぞ!

って路線もありだと思います。

 

これはチームによってどのスタンスで行くかってのがありますが、それは最初にきちんと決めておきましょう!

 

とかかなぁ。まぁpost conflict societyのmotionとか99%民族と宗派の争いを如何に起こさせないか、如何に仲良くさせるかのモーションなんで、大体全部一緒ですよ。多分。

 

あと、この手のモーションでもう少しリサーチがしたい!って思う人は、グーグルで

DDR、平和構築」とかの単語でググるといっぱい出てきます。是非調べてみてね!

 

http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/graspp-old/courses/2010/documents/graspp2010-5150010-4.pdf

 

そんな感じかな!
じゃあの。